「最近、疲れやすくなった」「外に出るのが面倒で、家にこもりがちになってきた」――そんなふうに感じていませんか?
もしかすると、それはフレイルの始まりかもしれません。
フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間にある“心身の虚弱”のことを指します。加齢による自然な変化のひとつではありますが、放置してしまうと介護が必要な状態へ進んでしまうリスクがあります。
しかし安心してください。フレイルは早めに気づき、予防や改善に取り組むことで十分に回復が可能です。
実は香川県では、フレイル予防につながる公共サービスや支援制度が充実しています。地域包括支援センターをはじめ、介護予防・健康づくり事業、いきいきサロンやシルバー人材センターなど、行政や地域が一体となって高齢者の生活を支えているのです。
本記事では、香川県民が活用できるフレイル予防のための公共サービスを徹底解説します。ぜひ最後まで読み、ご自身やご家族の健康づくりに役立ててください。
1. まずは「フレイル」を正しく知ろう
フレイルとは「Frailty(虚弱)」から来た言葉で、身体だけでなく、心や社会性も含めた幅広い虚弱状態を指します。
フレイルの特徴は、適切に対応すれば健康な状態に戻れる可逆性があること。つまり「気づき」と「対策」が早ければ早いほど効果が高いのです。
フレイルチェックリスト
- 半年で2〜3kg以上、意図せず体重が減った
- 以前より歩くのが遅くなった
- ペットボトルの蓋が開けづらい
- 外出するのがおっくうになった
- 趣味や人付き合いの活動が減った
これらに3つ以上当てはまればフレイルの可能性が高く、1〜2つなら「プレフレイル(予備軍)」と考えられます。
「もしかして?」と感じたら、まずは専門の窓口に相談してみましょう。
どこに相談する? 地域包括支援センターを活用
香川県内のすべての市町に設置されている「地域包括支援センター」は、高齢者やその家族の総合相談窓口です。
保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職がチームで常駐し、健康や介護、生活に関する悩みに無料で応じてくれます。
- 利用料:無料
- 相談方法:電話・訪問・窓口相談
- 場所:お住まいの市町ごとに設置
「地域包括支援センター 香川 + ○○市町名」で検索すれば一覧が出てきます。
まずは気軽に問い合わせてみることが、フレイル予防の第一歩です。
2. 香川県の公共サービスでできるフレイル予防
香川県や各市町では、高齢者の健康寿命を延ばすための事業が幅広く展開されています。ここでは代表的な取り組みをご紹介します。
健康づくり事業
- 健康ウォーク(例:高松市や丸亀市で開催)
- 栄養講座・調理体験教室
- フレイル予防体操や筋力アップ教室
自治体の広報誌や公式サイトを確認すれば、毎月の開催情報をチェックできます。
介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)
要支援認定を受けた人や、フレイル予防が必要と判断された人が対象となるサービスです。
- 訪問型サービス:買い物・掃除・調理など生活援助
- 通所型サービス:デイサービスでの体操・レクリエーション
- 住民主体の活動:体操サークルやお茶会など地域支援
これらの活動は、「体を動かす」「人と交流する」両方を兼ね備えており、フレイル予防に直結します。
3. 社会参加でフレイルを防ぐ!地域コミュニティの力
フレイルは身体の衰えだけでなく、「孤独」「社会的つながりの喪失」からも進行します。
香川県には、人とのつながりを持ち続けるための場が数多くあります。
いきいきサロン・交流サロン
地域の集会所や公民館などで開かれる高齢者向けサロン。お茶を飲みながらおしゃべりをしたり、軽い体操や趣味活動を楽しめます。
- 利用料:無料〜数百円程度
- 主催:社会福祉協議会や地域住民
ボランティア活動
香川県社会福祉協議会や各市町のボランティアセンターでは、多様な活動を紹介しています。
- 子どもの見守り
- 地域清掃
- 趣味を活かした指導(手芸・音楽など)
シルバー人材センター
60歳以上を対象に、植木の手入れ・家事手伝い・清掃など軽作業の仕事を紹介。
収入を得ながら社会参加ができる仕組みで、「もう一度地域で働きたい」という人に人気です。
4. 香川県で注目の最新の取り組み
- フレイルチェック会:公民館や集会所で体力測定や質問票によりフレイル度を確認
- 健口(けんこう)づくり事業:歯科医師会と連携し、噛む力を守るための講座を実施
- ICT活用健康教室:タブレットやアプリを使ったオンライン健康講座
これらは市町ごとに実施状況が異なるため、広報誌や役所窓口で最新情報を確認しましょう。
5. フレイル予防のためにできる生活習慣
公共サービスを活用することは大切ですが、日常生活での習慣改善も欠かせません。
- 食事:たんぱく質を意識(肉・魚・大豆製品・乳製品)
- 運動:1日15〜30分のウォーキング、自重トレーニング
- 口腔ケア:毎食後の歯磨き、かかりつけ歯科の受診
- 社会参加:週に1回以上は外出し、人と会話する
特に香川県は「うどん文化」で有名ですが、うどん単体では栄養が偏りがち。卵や肉、野菜をプラスして“かしこいうどん”にすることがフレイル予防の食習慣につながります。
まとめ:香川県にはフレイル予防のサポートが揃っている
フレイルは「気づき」と「予防」で改善できる状態です。
香川県には、地域包括支援センターをはじめとした多彩な公共サービスがあり、誰もが利用可能です。
今日からできる一歩は以下の3つ。
- 地域包括支援センターに相談する
- 市町の健康づくりイベントに参加する
- いきいきサロンやボランティアで社会とつながる
あなたやご家族の健康は、地域全体で支える仕組みがあります。
ぜひこれらを上手に活用し、香川でいつまでも元気に、自分らしく暮らしていきましょう。
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